自虐史観と歴史認識(2000年2月) | IMCニュース

自虐史観と歴史認識(2000年2月)

 最近、自虐史観という言葉をよく聞くようになりました。所謂、戦後の歴史教育において、過去の歴史をすべて悪として否定もしくは卑下する考え方ですが、それに加え日本の文化自体をも否定し卑下する風潮が見られるようです。過去の過ちには政治的、政策的、経済的、思想的など様々な分野での過ちがあり、それが単独または複合的に重なったのが戦前の歴史だと思います。しかし歴史はもっと長く、日本の歴史、日本人の歴史はさかのぼれば縄文時代まで1万数千年のスパンで存在します(日本と現在規定している範囲の文明,文化を持った人類の歴史を含むとして)。 このように遠い我々の先祖が築いてきた文明,文化をたった100年のスパンの歴史だけで否定し、卑下していいのでしょうか? 勿論この日本の文明,文化が他の文化,文明より優れていると言うつもりもありませんし、劣っているとも考えません。そんなことが自分の国、民族の歴史を考える上になんの意味を持つものでないと思います。ただ戦前の一部の時代にそういった考え方がこの国の進路を誤らせた事実がありますが。歴史を現在の善悪、価値観で判断し構築することは全く意味のないことで、下手すれば戦前の日本、ヒットラーと同じ過ちを起こす基です。特に近代史はそれが難しく、基本的には客観性をもって解釈しその当時の必然性を踏まえ歴史として構築していく必要があります。そうしながら当時の過ちを現在においてどう改善していくかを考えるべきでしょう。勿論過去においては過ちではないことも多いと思いますが現在から考えればそれが過ちである場合、当時の状況、思想、政策を吟味し現在において非難し、反省すべきものと考えます。結果としての過ちは過ちとして反省し、謝罪すべきは謝罪することも近い歴史ではいたしかたないと思いますが、現代資本主義、民主主義はかれこれ50年から60年の歴史の中で熟成されてきた考え方であり、それ以前の歴史をこの基準で測ることは歴史の客観性を失う基と思います。人類の歴史は長く、様々な文明、文化があり、その中には歴史から消失したものもあり、歴史は如何に客観性を持って考え構築するかに係っています。史料は重要な要素ですがそれが書かれたり、伝えられるなかで民族の文化、為政者や権力者の意思が反映していることも十分に考慮して分析しなければなりません。極論すれば純粋に客観性を持った史料は少ないと考えなければいけません。だと言って史料が役に立たないと言っているわけではありません。もっと史料を客観的に検討しようと言うことです。明治維新から憲法制定、日清、日露戦争、大正デモクラシー、第一次世界大戦、日韓併合、昭和恐慌、国際連盟設立、軍縮会議、満州事変、日支事変、三国同盟、第二次世界大戦、敗戦。この約80年日本は、西欧の約200年以上掛かって築いてきた文明、制度、経済力、軍備などあらゆることを模倣し、作り上げようとした時代でした。その間多くの過ちもし、多くの成功も収め、更にはその西欧化のなかでも日本独自の文化をより一層昇華させ、西欧文明を受け入れながら新たな日本文化をも築いてきました。現在の歴史感では戦前特に日露戦争以後の歴史は負の部分だけが評価されこの自虐史観が生まれたようです。しかしこの自虐史観には政治的、思想的な要素も一部の新聞、労組、政党によって利用されてきました。勿論その間のわが国の政府の責任はそれ以上に重要です。中途半端な歴史認識、中途半端な外交政策、中途半端な防衛政策、頑張ったのは経済政策だけでした。教育もこれらの中途半端さが現場の混乱を引き起こし、社会、学校、家庭での価値観を破壊してきました。そこから自虐史観なるマゾシスト的歴史観が生まれたように思います。このへんで自国の歴史認識を客観的に再構築し、国や民族のアイデンティティを確立させようではありませんか。他国からの非難が出てくる部分もあるでしょうが二十世紀の最後を迎えわが国の二十世紀を総括しましょう。総括し、客観的な歴史構築をすることはわが国だけでなくアジアしいては世界のすべての国々に日本という国の今後のあり方を示し、その評価はすべての国の人々に委ねましょう。ただ日本という国、日本人の魂や、一万数千年の間に培われた文化を大事にする気持ちだけは忘れずに。

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